トップ > 最新情報 > 香川利春教授の研究「蒸気噴出事故を検証」が読売新聞に掲載されました。(2004年8月25日)
【内容】 オリフィス流量計は差圧によって流量を求める形式の流量計であり、実際のプラントでは多く用いられている。 今回のオリフィス流量計は原子力発電所の2次冷却水の流量を計るもので、27年の間にエロージョン、コロージョンによって、減肉され、事故に至ったものである。
オリフィスの後流ではオリフィスプレートで加速された流れが、流れの巻き込みにより、大きく乱れた渦領域を形成される。流れが管路壁面に再び付着する位置、これを再付着点というが、 この近傍で、圧力の上昇が起こり、流れの中に含まれている細かな気泡が潰れる現象が発生する。この気泡が潰れる時に、著しく、金属を腐食する作用があり、永い間に10mmあった管路の肉厚が1mmにも減肉されたようである。流体的なエロージョンと電気化学的コロージョンの相互作用により、現象が加速されたと考えられ、機器やシステムの管理保全が重要である事が再認識される。