トップ > 最新情報 > 精研談話会を開催しました。(2008年11月20日)
下記のとおり精研談話会を開催しました。
日時:11月20日(木) 13:20~14:20
場所:R2棟 6F 大会議室
講師:東北大学 大学院医工学研究科 大学院歯学研究科(兼)准教授 金高 弘恭
タイトル:「Niフリー生体用形状記憶合金の医療応用へ向けた生物学的検討」
<講演内容>
形状記憶合金は超弾性特性および形状記憶特性を有することから,有用な医療用材料として様々な医療分野へ臨床応用されています。しかし,現在のところ唯一の実用形状記憶合金であるNi-Ti合金は高いアレルギー性や発ガン性を有するNiを半量程度も含有し,その安全性が問題視されており,医療の現場サイドではより生体安全性の高い合金の開発が求められていました。講演者である金高先生の研究グループでは,これらの点に早い段階から着目し,ニッケルを含有しない新しい生体用形状記憶合金の開発に早くから着目し,工学的検討と併行して,新合金の生体適合性やそれを利用した各種動物実験モデルを行い,新合金の生体安全性および臨床的有用性に関して様々な検討を行っています。本講演では,これらNiフリー生体用形状記憶合金の医療応用へ向けた生物学検討,及びステントやカテーテルへの応用など様々な医療分野へ向けた今後の応用展開についてもご紹介頂きました。参加者は18名であり活発な討論がなされ,講演と質疑を合わせ1時間の予定でしたがかなり長引いてしまうなど,大変盛会でした。講師の金高先生ならびに関係者の皆様に御礼申し上げます。
文責:細田秀樹 (先端材料部門・准教授)