トップ > 最新情報 > 精研談話会が開催されました。(2007年9月18日)
下記のとおり精研談話会を開催されました。
日時: 9月18日(火) 15:30-17:00
場所: J2棟 20階 2002号 中会議室
講師:Yves REMOND
Strasbourg Louis Pasteur大学
Mechanical Institute of Fluids and Solids所長, 教授
Nadia BAHLOULI
Strasbourg Louis Pasteur大学
Mechanical Institute of Fluids and Solids准教授
講演:"Research activities in IMFS" (Yves REMOND)
"Mechanical behavior of recycled and polluted composite
based PP: Identification and modeling for a wide range of strain rate" (Nadia BAHLOULI)
講演内容:
20年来,自動車用途として高純度かつ高衝撃耐性を持つポリプロピレンの使用が増加し続けている。また,近年の経済および環境保護に対する要求より,自動車業界がこうした材料のリサイクルプロセスに研究の焦点を絞りつつある。よって本研究は,自動車用途のポリプロピレンベース高分子複合材料に及ぼすリサイクルの影響および工程の汚染による機械的劣化の影響について扱っている。リサイクルおよび汚染による影響を評価する目的で,材料の微小有限ひずみの測定を引張試験,衝撃試験にスプリットホプキンソン棒による機械的試験により実験している。また,縦弾性係数,降伏応力および破壊特性の変化を,リサイクルおよび汚染による劣化を考察する目的で定量化している。それぞれの試験結果の比較により,リサイクルおよび汚染による劣化の共通点が見出され,これらの影響を説明するために,いくつかの物理的モデルを提案している。微小構造におけるこれら二つの影響を確認する目的で破断後の試験片の一部にいて電子顕微鏡による観察を行っている。
応力-ひずみ関係をモデリングするために,微小ひずみにおけるアプローチ法および大変形時のアプローチ法を考慮し,得られたシミュレーション結果をバージン材とリサイクル材両方の実験結果で比較している。また,それらは全て良い一致を示している。(文責:佐藤千明)