トップ > 最新情報 > 新任職員着任挨拶(2005年4月1)
平成16年8月1日付けで光エレクトロニクス研究部門(客員部門) 並木 淳治 客員教授,仁道 正明 客員教授が着任しました.また平成17年度が始まり,新任職員(秋吉一成 客員教授,小山大介 助手,金 俊完 助手,内山秀実 事務室長,山本和彦 事務係長 )が着任しました.
新任職員着任挨拶
バイオティック集積工学部門(客員部門)
秋吉一成 客員教授
この度、4月1日付けでバイオティック集積工学客員研究部門の客員教授として着任いたしました秋吉一成です。1985年に九州大学大学院工学研究科合成化学専攻博士課程を修了後、2年間米国Purdue大学で博士研究員、その後、長崎大学工学部工業化学科(講師)、京都大学工学部高分子化学科(助手)、京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻(助教授)を経て、2002年から東京医科歯科大学生体材料工学研究所教授を勤めております。
現在の専門分野はバイオマテリアルです。次世代の新規バイオマテリアル開発には、ナノ組織体の構造・機能を分子レベルで自在に制御する技術(ナノバイオテクノロジー)の進展が不可欠です。我々は、生体システムの自己組織化原理を発想の源(バイオインスパイアード)とする新規材料の創製に向けて研究を進めています。具体的には、タンパク質の高効率再生システム(人工分子シャペロン)の開発、ナノゲル工学による新規ナノキャリアや人工細胞外マトリクスの設計とドラッグデリバリーシステム(DDS)や再生医療への応用、リポソーム工学によるタンパク質産生人工細胞の構築とDDS応用などを行っています。
今後は、さらにナノ組織体を積み上げて、構造制御された機能性マイクロ組織体の構築とそれを自在に操る手法の確立を目指しています。そのためには、本研究所の得意とする超精密・微細加工技術を組み込んだアプローチが重要と考えております。この度の事は、新しい研究へチャレンジするよい機会を与えて頂いたと感謝しております。ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
光エレクトロニクス研究部門(客員部門)
並木 淳治 客員教授
この度、光エレクトロニクス客員研究部門に着任しました並木淳治です。派遣元は日本電気株式会社(NEC)です。客員教授拝命時は、同社R&Dユニットの支配人として、主に中央研究所でのIT/Network融合領域の研究統括をして参りました(小林教授は私が光エレクトロニクス研究所勤務時代の直上司でありました)。この5月11日からは同社の100%寄附の財団法人"C&C振興財団"の専務理事として、C&C領域の研究開発への顕彰、助成事業を行っております。
さて、かつての国家的インフラの多くが、今やInternetの下、次々にパーソナル化しています。
世界に冠たる大交換網はVoIP/P2P(Skype)で個人PCさえ有ればバイパスされて、音楽ファイルの検索・取得もPC内の一アプリですし、米国ではNASAに代わって宇宙旅行も民間事業になり、偽札なら中学生でも2週間で出来る時代です。多くの領域は"限られたプロ集団"が仕切って来た時代は終わり、誰でもが参加できる領域に成ったのです。この様な時代では、あるきっかけで途方も無く大きなシステムや、組織が自己増殖的に成長する事が出来るのです。この未知なる巨大なパワーをどの様にすれば、人類全ての幸福へ向けて御する事が出来るかが、次の時代の研究テーマです。
当大学は、IT・ネットワーク領域に於いては草分け的存在で、多くの先駆者を輩出し、常に世界をリードして来た存在であり、当大学に客員として参加させて頂く事は身に余る光栄であります。任期の限り、光と言うIT/ネットワーク領域のキーテクノロジーを中心にして、自己成長システムの研究に貢献したいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
仁道 正明 客員教授
この度、光エレクトロニクス客員研究部門に着任しました仁道(にどう)正明です。派遣元は日本電気株式会社(NEC)です。現在はシステムデバイス研究所に所属し、10ギガビットイーサをはじめとするメトロ・アクセス系光通信のためのレーザモジュールの研究開発を行っています。私は大学院修士課程(物理学専攻)修了後NECに入社し、それ以来一貫して光エレクトロニクス分野、特に半導体レーザ関連の研究開発を行ってきました。波長は1.55μm帯から青色まで、結晶成長からモジュールまで様々な経験をしてきましたが、光エレクトロニクスの興隆期から光半導体デバイスのホットな領域に常に関わって来られたことを幸運に感じています。また、NECにおける研究開発成果をもとに、当時の精密工学研究所・伊賀教授のご指導を頂いて当大学において学位を頂きました。
近年の光通信分野では、個別の光半導体デバイスが高い完成度に達し、光半導体デバイス、電子デバイス、光学素子などをモジュール化して新しい機能を実現しようとするトレンドにあり、この状況のもとレーザモジュールの研究開発に従事するようになりました。モジュールを通じて光半導体デバイスについても新たな方向性を見出すことを願って研究開発を行っています。
当大学は、光半導体デバイス分野において常に世界をリードしてきた研究センターを有し、当大学に客員として参加させて頂く事を光栄に感じております。微力ながら、企業における経験を生かして当大学のアクティビティに貢献したいと願っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
小山大介 助手
4月1日付けで上羽・中村研究室の助手に着任致しました小山大介です。今年3月に京都の同志社大学におきまして博士学位を取得致しました。同校在学中は工学研究科電気工学専攻超音波エレクトロニクス・応用計測研究室に所属し、非線形音響、医用超音波の分野に従事しておりました。主に超音波診断装置の画質向上に関する研究や超音波による薬物搬送システムの開発を研究テーマとしていました。27年間の人生ずっと京都で過ごして参りましたので、この様な新たな環境で、かつ名誉ある研究所で働けることに高揚感を抱いております。至らない点があるかと思いますが宜しくお願いします。
金 俊完 助手
平成17年度4月1日付けで横田・吉田研究室の助手に着任致たしました金俊完(キム ジュンワン)です.本年3月に東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻の樋口研究室にて博士学位を取得致しました.博士課程では,バイオテクノロジーで有名な理化学研究所にジュニア・リサーチ・アソシエイトとして採用されたことをうけ,東京大学の超精密先端メカトロニクス技術をベースに理研のバイオテクノロジーを融合し,タンパク質などの生体高分子のマイクロチップ化を可能とする,マイクロパターン技術の研究を行いました。精密工学研究所ではこれまでに鍛えてきたMEMS技術と精研の機能性流体技術を融合して新たなマイクロアクチュエータの研究を行う予定です。精密工学研究所の理念である精密と知能の融合を目指して頑張りたいと思います。宜しくお願い致します。
内山秀実 事務室長
4月1日付で、すずかけ台事務部会計課課長補佐ならびに精密工学研究所事務室長を兼務することになりました、内山秀実です。私は、東工大に勤務して37年になり、主に会計関係の仕事をしてきました。この間一時期外部の機関に出向しましたが、一貫して東工大で勤務してきました。すずかけ台地区には、過去2回勤務しており、今回は3回目となります。以前は、大岡山の第二事務区で社会理工学研究科を担当しておりました。会計課の補佐と事務室長の兼務ということで、いたらない点もあるかと思いますが、よろしくお願いします。
山本和彦 事務係長
この度、4月1日付けで事務係に大岡山から異動してまいりました山本です。これまでの経歴は、平成2年度に総理工等事務部経理課第1用度掛(採用)を皮切りに、経理部経理課調達掛、経理部主計課予算掛、工学部経理掛、国文学研究資料館管理部会計課総務係長、施設部企画課工事契約掛長と経理畑を歩んで参りました。すずかけ台キャンパス勤務は、約12年ぶり2回目になります。事務室の仕事は不慣れなことが多いですが、早く慣れて頑張りたいと思っておりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。