トップ > 最新情報 > 精研談話会が開催されました.(2004年11月25日)
下記の内容で精研談話会を平成16年11月25日に開催致しました.
平成16年11月25日(木)15:30より精密工学研究所R2棟6階大会議室において精研談話会が開催されました.今回の精研談話会は,独立行政法人 物質・材料研究機構(NIMS)生体材料研究センター主任研究員山本玲子博士を講師として,「生体用Niフリー金属材料の生体適合性評価」という題目で講演をしていただきました.同博士は,金属材料の細胞毒性や生体適合性について現在最も活躍されている研究者の一人であります.講演では,骨折固定器具(ボーンプレート、スクリュー)や歯科矯正用ワイヤや狭窄した血管・胆管などを拡張するためのステントなどの現状と,およびそれらに用いられる生体用金属材料であるSUS316LやTi-Ni形状記憶合金のアレルギー性や発ガン性と,それらが構成元素であるNiの溶質によることなどの研究背景から始めて頂きました.そして,Niを含まず生体安全性の高い生体用ステンレス鋼や生体用形状記憶合金の生体適合性の研究結果について紹介下さり,Niフリー形状記憶チタン合金ではTiNiAl系で毒性が低いこと,Niフリーステンレス鋼では窒素吸収処理により生体適合性が向上することなどを紹介下さいました.なお,こちらで述べたNiフリー生体用形状記憶合金は精研若島・細田研究室で開発しているものであり,山本博士には共同研究として同材料の生体適合性を評価していただいております.本談話会の参加者は14名でしたが,肥後先生,進士先生,柳田先生など生体関係の先生方にご参加いただけ,講演後は活発な議論がなされました.最後に,今回の談話会の開催に当たり,講演を快く引き受けて頂きました山本玲子博士,ご参加頂きました皆様および関係者の御支援と御協力に深く感謝いたします.(文責:細田)
記
日 時:平成16年11月25日(木) 15:30-16:30
場 所:精研 R2棟 6F 大会議室
講 師:物質・材料研究機構(NIMS) 生体材料研究センター
主任研究員 山本玲子氏
講演題目:「生体用Niフリー金属材料の生体適合性評価」