トップ > 最新情報 > 精研談話会が開催されました.(2004年11月9日)
下記の内容で精研談話会を平成16年11月9日に開催致しました.
平成16年11月9日(木)15:00よりすずかけホール 集会室2において精研談話会が開催されました.今回の精研談話会は,和歌山大学システム工学部通信情報システム学科教授の和田俊和先生を講師にお招きして,「空間分割による最近傍識別と非線形写像の学習アルゴリズム: その理論と応用」という題目で講演をしていただきました.和田先生は画像処理や学習システムの分野で最近興味深いご研究を次々と発表され、国内外で大変に注目されております.
講演の内容を以下に要約いたします.
最近傍識別器はBayes誤り確率の2倍未満が達成できる非常に強力な識別器でありながら,最近傍探索の計算速度が速くないという問題点があるため,従来からk-d treeなどの空間分割による高速化アルゴリズムが用いられてきた. しかし,この方法でも十分な速度が得られないため,高速な識別が要求される場面では用いることができないままであった.
講演の前半では,この問題に関して取り上げ,最近傍探索を行う必要がある場合とそうでない場合の2種類があることを示した上で,この性質を利用した高速化アルゴリズムについて説明を行う.この高速化によって,一切の近似計算を行うことなく数倍から数百倍の高速化が実現できることを示す.
後半は,このような空間分割を利用したアルゴリズムを非線形写像の学習に利用した回帰木の研究を紹介し,画像の領域分割で用いられてきた Split&Mergeの戦略を用いたPaLM treeアルゴリズムの紹介と,その応用事例について説明する.
なお,和田先生は本研究所において平成2年博士課程を修了されています.
記
日 時:平成16年11月6日(火) 15:00-16:30
場 所:すずかけホール 集会室2
講 師:和田俊和教授 (和歌山大学)
講演題目:「空間分割による最近傍識別と非線形写像の学習アルゴリズム: その理論と応用」
講演終了後、佐藤小池研究室にて