平成24年10月1日付けで知能システム部門認知機構分野 張 暁林教授とMark Chang助教が着任しました。
張 暁林教授
平成24年10月1日から,知能化システム部門認知機構分野教授を拝命しました。平成15年6月に東京医科歯科大学から助教授(現 准教授)として東工大に入り,10年目になります。人間の両眼機能をロボットビジョンに応用する研究を中心に神経細胞の等価回路の構築,眼球運動の計測など生理学と工学の境界分野で研究をしてきました。この間,自分の研究は関連する学問と技術が多く,少数の人間では最終的に完成しないことに気づきました。より多くの人間がこの研究の有用性に気づき,一緒にこの分野の研究開発を行うために,東工大発ベンチャーBi2-Vision㈱を起業しました。今になって,研究成果を製品に転換する難しさと,日本で起業することのリスクを十分味わいました。東工大から生まれた世界初の技術をできるだけ速く世の中の役に立つように,張研究室の職員と学生およびBi2-Visionの社員たちと一緒に今も励んでいます。
中国人として,日本で26年間の歳月を過ごし,その間日本は非常に元気な時期から今のような安定な時期に入ってきました。また,親中的ですが中国との関係が薄かった時代から今のような喧嘩しながらますます密接な関係になっていく時代になり,国際環境も激変しました。しかし,昔から変わっていないのは日本の友人,先輩,大学,政府機関の温かい支援でした。近年,国の財政が困難にも関わらず,私の研究に対する政府からの多大なる継続的な支援をいただきました。日本人の心の広さと誠実的で善意的な精神が日本で家族をもち,生きていく心の支えとなっています。
来年4月から,東工大との関係を保ちながら,仕事の中心が中国に移り始めます。これからも,日中間交流の絆を強くするための実質的な役割を果たしたいと思っています。今後もよろしくお願い申し上げます。
Mark Chang助教
平成24年10月1日から先端材料部門機能評価分野助教を拝命しましたTso-Fu Mark Changです。私はカナダのトロント大学で学士(化学工学)を取得し,台湾の国立清華大学で修士(化学工学)を取得しました。そして平成24年9月に東京工業大学で材料物理科学専攻に,博士号を取りました。現在は超臨界流体を用いた表面処理手法の研究を行っております。まだ社会経験や研究経験が少ない新米ですので,今後ともどうぞよろしくお願い致します。