新野 秀憲 所長, 教授
居室: R2-108
電話: 045-924-5020
E-mail:shinno(at)pi.titech.ac.jp
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精密工学研究所(略称:精研)は、精密機械研究所(1939年創設)と電気科学研究所(1944年創設)が1954年に合併した研究組織で、東京工業大学附置研究所の一つです。設立以来、精研は「精密工学における学理の究明と応用」をミッションとして掲げ、古賀逸策教授(水晶振動子の研究)と中田孝教授(歯車工学と自動制御の研究)の2名の日本学士院会員を輩出するとともに、さまざまな研究成果を創出し、産業界や学界の発展に多大な貢献をしています。例えば、機械を作るための機械である工作機械の数値制御技術における我が国のルーツであることは良く知られています。最近では、東京工業大学の前学長である伊賀健一教授(面発光レーザの発明と実用化の研究)が世界的に高く評価されています。
精研は機械工学、制御工学、電子工学、情報工学、材料工学といった広範な研究分野の教員から構成されていることが特徴です。1991年に「精密と知能を融合した新しい精密工学」の創成をめざして、英文名称を「Precision and Intelligence Laboratory(略称:P&I Lab.)」に変更し、研究対象と範囲を拡大しました。そして1993年に従来の研究体制から知能化工学、極微デバイス、精機デバイス、高機能化システム、先端材料の5部門15研究分野の体制に改組し、現在に至っています。精研のロゴ「テトラへドロン(正四面体)」は、それら5部門の緊密な連携による異分野融合組織であることを象徴しています。精研には、加えて2000年に文部科学省COEプログラムから発展したマイクロシステム研究センター、2008年に安全・安心のためのデバイスの実現をめざしたセキュアデバイス研究センター、次いで客員部門の知的財産利用支援システム研究部門と先端フォトニクス研究部門が設置されています。なお、マイクロシステム研究センターは、2010年に次世代光ネットワークの実現をめざしたフォトニクス集積システム研究センターに転換して、研究活動を推進しています。この度、2014年4月1日付で精研の第23代所長に就任致しました。近年、大学を取り巻く環境は、劇的に変化しています。環境変化に対応するため、東京工業大学では精研出身の三島良直学長の強力なリーダシップの下で、大学改革実行プランが開始されています。この実行プランに対して精研は積極的に関わり、学内外におけるプレゼンスを高める所存です。また、産業界、学界、政府機関との緊密な連携を進めながら新たな精密工学の創成、学理の究明と発展に貢献しようと考えています。皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。